2020-01-13 月下美人 書き殴り イヤホンの向こうの規則正しい寝息を聞く。 吐息と、時折混ざる鼻をちいさく鳴らす声、稀に聞こえる微かな微笑の音、全てに彼女の生を感じてちょっと泣きそうになる。 わたしは。わたしは。 ずっと前から、生きることをゆるされていたのだ。 本当にもう少しでいい。 多くは望まない。 高望みする度胸はない。 それでもわたしは、あなたにあいされていたかったのだ。 どうか閉じることのない花を。