倒れ付すとも。

自分が満足して死ねればそれでいいのです。

拝啓

私は私が嫌いです。
今までずっとずっと私を支えるためにたくさんの我慢を君に強いて苦しめてきた私が嫌いです。
それを自覚せず君に憤り怒る私が嫌いです。
君の全てを受けいれることができず君自身を歪めようとしている、していた私をどうか嫌って下さい。君の重荷になる私を捨ててください。
申し訳ありませんが、許せない事が幾つもあります。それを全部忘れてまっさらで純粋に、健気に、君が好きになってくれた私に戻りたかった。だけどどうやれば戻れるのか思いつくことが出来ませんでした。もがけばもがく程汚い部分が露呈していくばかりで君を苦しめました。大変な状況にある君に一方的にもたれ掛かりわがままを言い続け、もう君が楽しく生きていこうとする上で私は障害でしかない。
そんな私は、君を幸せにできません。

 

だから、君が後腐れなくあいつはもう大嫌いだ、と吹っ切れて次に進めたら。そう思って私はより過剰に、汚く、「別れるべき人間」を演じようと思いました。どんどん嫌われて、仲直りしたいなんて二度と思えないくらい最低な人間だと思ってくれれば私を捨てることが出来る。君は何を悩むこともないし、私と関わる他人を気にして苦しむことも無く、楽しく友人と遊べるし、そしてきちんと救いの手を取れる。
演じていく度、それが自分の本質であることに気がついていきました。自分本位な悲劇のヒロインムーブ、自分勝手で最低な急かし方。あのアカウントの呟きは虚構とも言えるし、本音とも言えます。それに気づいて私はより一層君とはわかれなくてはいけないと確信しました。
どうか私を嫌い、重荷をおいてください。別れたあとの私を気にしないで下さい。私に尽くし苦しんだ君を褒めてあげてください。そして私を恨んで、気が済んだら私を忘れてください。
貴方が好きです。幸せになって欲しいです。これ以上私の為に苦しむことは無駄です。


これが届くかは分からないけど、君が一番楽な選択肢をどうか君自身のため選んであげて下さい。

諸悪の根源

冷静に考えてみればその通りなのに、認めたくないものというのは人生に多数存在する。

 

例えば私の今の惨状は完全に自分のせいだ。

私は自ら進んでいい子になろうとした。自ら自分に制限を課し、いい子を演じる自分に酔っ払っていた。今更それを辛いなんて戯言を吐いていいものか。いいわけないだろ。本当の自分は殺しきるか、矯正した上で露出させるべきだ。醜いものを晒し続けたことに謝罪して回らねばならない。

病み始めたのだってリスカしてみたいと思ったからだ。それ以降転がり落ちたような気分でいたけれど、自ら一歩一歩降りていただけでしかない。

病んでる自分に酔ってるだけだ。全部嘘だ。

私は鬱じゃない。統合失調でもない。双極性障害でもない。ただの怠けだ。人の金で通院してメンヘラぶるのがそんなに楽しいのだろうか。楽しいんだろうな。吐きそうになりながら飲む大量の処方薬も飲む度に増える度にメンヘラ自慢で嬉しくなってるだろ。最低だ。赦されない。皆非難して蔑む。

 

昨日悲痛な彼女の苦しみを聞いた。

私はなんて酷いことをしたんだろうと思った。

私は彼女に重荷を課した。縛って愛を乞うた。彼女の苦しみをちっとも聞こうとしないで自分の悲劇のヒロイン語りを延々としてきた自分が殺したくなった。こうやって自分の事を結局考えてる所も最低だと思う。

どうやったら彼女の為になることができるのか分からないで、どうやったら救えるかも分からないで、ただ苦しい呼吸が少しでも楽になればとマイクを叩き続けた。彼女はそれに対してお礼を述べた。私は今までちゃんとお礼を欠かさずしてきただろうか。酷いことをしてちゃんと謝っただろうか。なにもかもが足りない。

 

メンヘラの振りをして薬を飲んで遊ぶ。結局やっていることは堕落の気持ち悪い行為だ。気分が良くなった後にぐるぐると落ちていく。

いつか完全なる私の上位互換が現れて、彼女の気が済むまで私が生きたあとは彼女を幸せにしてあげて欲しいなと思う。こういうことを言うとあなただからいいのに、あなたじゃなきゃダメなのに、って言って貰えることが多い。ならば私が変わるしかない。私がちゃんとした人間にならなくちゃ。1から生まれ変わるように根性を叩き治さねばならない。口だけ達者で実行に移さない自分が嫌いだ。それでも自己愛は加速して、また今日もこうやって駄文を吐く。

怪物への受容

自我を持つことが恐ろしいなと思う。

 

誰に対しても相手にとって理想の想定通りの人間でいるために演技をしなくては、という思いがずっとある。そうして行くうちに本当の自分がわからなくなって、というか認識することを恐れて、それでも抑えても肥大していく自我、ワガママな思いが怪物みたいに思えてくる。

 

多分普通の人は自分の意思や自我が周りから要求されているものにそぐわない、ということに幼い時に納得を得ているはずで、自分はそれが落第点のまま誤魔化してきた卑怯者なんだろうなとは考える。なんというか、怒り方も吐き出し方もわからない。

時々得体の知れない醜さが溢れ出して、声を上げて泣いたり吐いたりODしたり自傷したりして誤魔化す。以前は溢れ出した濁流を彼女にぶつけていたけど、迷惑がすぎるからやめた。ときどきやりたくなる。最低だ。

 

もっと他人の期待に応えられるいい子でありたかった。自分を抑圧する必要が無いぐらい心の底から他人に尽くせる人間に育ちたかった。ただ、今まで私は自分を甘やかし過ぎたから矛盾で溢れた人間になってしまった。全部自分のせいで、自我が苦しい。やっぱり死にたいなって思う。自分すら騙して演じ続けたい。どんな無理難題だって応えて褒められたい。それでも私は無意識に自分を甘やかすしミスをするし大切な人の気分を害すだろう。それが嫌で醜くて仕方ない。気持ち悪い。

1歩

少しだけ前を向いていようと思った。

 

結局僕はのこのこ帰ってきても暖かく出迎えられ、許容を身に染みて感じた。自らここを壊そうとするのはしんどいな、と思った。

 

ふと思い立って久しぶりに進学サイトを開き今まで意識しなかった専門学校を調べた。いろいろ比べて考えて、唐突にオープンキャンパスにひとりで行ってきた。感触はよかったし、結構すきだなって思った。在校生の人が心の底から楽しくてしょうがないんだって笑顔をしていたので、ああいいなって憧れるなどした。明日は別の専門に行くし、今月はいろいろな専門学校のオープンキャンパスに行く予定をバイトがシフトカットされた日に詰めている。

 

そして、なんだかんだで17の誕生日は越えたし頑張って1人で診察を受けた。直前まで通話で付き添ってくれないかと彼女に言ってたけど、やめて、久しぶりにたったひとりで診察室に入って全てを口にした。

辛くて辛くて苦しい時彼女に迷惑をかけること。

ブロンのODがやめられないこと。

カフェイン錠剤がないと授業を受けられないこと。

今までの振る舞いは元気になってきたと親に思って欲しいが為の演技が含まれていること。

18迄に何もかも終わりにしてまともになりたいこと。

 

ボロボロ泣きながらしっかりと、言いたいことを伝えられるように、さっきまで彼女とLINEをしていたスマホを握りしめてなんとか話した。

 

結果は薬が減って増えて、次回も一人で来るように、との事だった。

 

 

とにかく前に闇雲に足を出してみることは悪くないなと思う。

生きたいと死にたいを繰り返して泣きべそかいてでもただ彼女の「息は吸っていい」を胸に、這いずっていく。

 

とりあえず今は、あなたに会うために息を吸う。

月下美人

イヤホンの向こうの規則正しい寝息を聞く。

吐息と、時折混ざる鼻をちいさく鳴らす声、稀に聞こえる微かな微笑の音、全てに彼女の生を感じてちょっと泣きそうになる。

 

わたしは。わたしは。

 

ずっと前から、生きることをゆるされていたのだ。

本当にもう少しでいい。

多くは望まない。

高望みする度胸はない。

 

それでもわたしは、あなたにあいされていたかったのだ。

 

 

どうか閉じることのない花を。