倒れ付すとも。

自分が満足して死ねればそれでいいのです。

逃げ道

 生きることから逃げ出したい毎日だ。

息をするのも死にたい。自分は人より劣っていてどうしようもないから、誰かに期待されたと勘違いするのは避けねばならない。しっかりと現実を見て大人の対応をしなくちゃいけない。思い上がらず、真面目に正しく。

 周りの人間が全員実は彼女と繋がっていて自分との何倍も信頼しあっていて、みんなで指さして私を笑っているのだと時々思う。そうでもしないと説明がつかないことが多い。前に進めない私が悪いのかと言われたらまぁそうだし、何を言われても何をされても気に留める方が気持ち悪いのだろう、知らないけれども。私のならなければいけない正解はなんだったんだろうか。どうすれば嘲笑われずに済むのだろうか。嘲笑われたくないというのは傲慢なのだろうか。誰も巻き込みたくない。

 

 私を人間として扱ってくれるなぁと思うのは転職した先の派遣リフレのホテルで会う男の人ばかりで、雑に性欲処理に使われたとてお金をくれれば、私に価値を感じてくれていると分かるからよっぽど単純明快で楽だ。繁華街の裏側の世界は息がしやすい。だから愛を求めるのを、自己愛を抱くのをやめさえすれば私は楽に生きられるのだろうなと思う。それまではこの仕事で醜い欲を金に換えるしかないと思う。家で親に圧を掛けられながら入る風呂より、さっき馬鹿みたいに乱暴に自分を抱いた男と入るユニットバスの方が安心するんだから、落ちる所まで落ちたもんだとどっかで別の私が笑っている。

 

 生きたくない、逃げ出したい、ともかく金と時間と薬が足りない。いくら頓服を処方されても親は全部鍵を掛けてしまってしまうから意味が無い。この死にたいから逃げたい、何も考えずに生きてみたい、許されるものなら啼哭に溺れたい。

 

 男の人が今日もイった?って頬を撫でてくれる。本当は逝きてぇなと思う。繰り返す。哭きたい。