倒れ付すとも。

自分が満足して死ねればそれでいいのです。

カフェインOD自殺の賭けに勝った記録

私の一世一代の賭けだった。地獄を見たけれども、勝ったから私はそれでよかった。

賭けた内容は次の通り。

 

カフェイン錠の過剰服薬を一般的致死量程度行い、死ななかったら勝ち。彼女と友達になれるよう頑張る。死んだら負け。自分の恋と共に死ぬ。

 

10月4日

バイト終わり薬局を泣きながらハシゴする。買えるだけカフェイン錠を買い集める。

 

10月5日深夜25時〜(?)

服薬。

量はTwitterの病み垢で呟いていたので確認したところ、あまり飲めなかったらしい。トメルミン1シート(無水カフェイン1000mg)、エスタロンモカを2シート(無水カフェイン2400mg)、たしか呟いた後に12の方をもう1シート(無水カフェイン2000mg)飲んだ覚えがある。

買った分全ては吐き気で飲めなかった。一応3時間以内に摂取すると危険な分は飲んだっぽい。

 

そのまま眠らず。生唾を飲み奥歯を噛み締めていろいろに耐える。泣いて眠る。段々手足が落ち着かなくなる。

 

10月6日早朝3時

ここにきて1回目の嘔吐。ずっと堪えて居たのがトイレに行ってここなら吐いても大丈夫かと気を弛めた瞬間にアウト。死ねないことが分かる。まあ仕方ねぇ学校行くかと思って馬鹿な私は冷たいお茶をコップ一杯飲み干して生唾諸共飲もうとしたところ食道が痛すぎて死にかける。親に学校に行けなそうなことを伝えた瞬間血の混じったものを吐く。(多分炎症かなんかなってたんだと思う)

それから半日くらいなにも口に出来なくなる。

 

生きていることには生きているので血を吐きながら彼女との鍵垢に用意していた文章をつらつら上げる。そいつを実行する自信がなくなる。

 

お茶は大さじ1ずつくらいしか飲めない上痛みに苛まれる故処方の精神薬が飲めない。1日15錠くらいあるけど吐き気でギブアップし、母が選んで1錠ずつ渡してくれるので1日かけて朝の分を飲む。

 

意識が嫌にハッキリしている。そらカフェインですし。処方薬をちゃんと飲めていないのでイライラやら気分の浮き沈みやらがモロに出てくる。昼過ぎから文字すら気持ち悪くなり心配した学校の友人からのLINEが返せない罪悪感で泣く。

寝転がるのがしんどいので体育座りやそれから足を伸ばした格好しかできない。

音がおかしい。世界の音が全て半音上がっている。大好きな米津玄師が気持ち悪くて聞けない。母も沼に沈めたので夕飯の準備中は延々と掛かっている米津玄師が発狂しそうなほど狂った音で歌い続けているのがしんどい。

 

その夜も眠れずひたすら気持ち悪い。だけど無のまま壁にもたれてるのもこれが永遠に続くかと思うと死にたくて仕方ない。死に損なってこうなったのに哀れだ。西美濃八十八人衆のクロックタワー実況をイヤホンつけたり外したり画面伏せたり開けたりその時一番マシな感覚で視聴して夜を過ごす。

 

10月7日

余りにも何も食べれない私の為に、早朝母がコンソメスープを作ってくれる。腹は減っているので時間をかけて何とか完飲する。

 昨夜メチャクチャ喉が渇いたので思い切ってグリーンダカラを飲みまくったが吐かずに済んだので調子に乗っており、ララクラッシュ(蒟蒻畑が細切れにされてゼリーに包まれているあれ)をふたつ食べる。全部吐く。

 手足のムズムズ感と気分のイライラが無視できなくなる。家の中を歩き回る。頻尿も無視できなくなる。トイレと布団の往復に生きて、なんでこんなことしてんのやろと思う。

 “わたし”の自我がグチャグチャになる。あしからゾワゾワなにか亀裂が入って私がふたつに別れそうな幻覚を見る。足を殴りながら家を這う。

 

 朝、手足のムズムズ感が我慢できなくなり、とうとう母に医者に連れて行ってくれと歩き回りながら頼む。尚この時点でも今でもODをしたとは言っていない。多分カウンセリングの時に言えたら言おうと思っている。

朝一番でかかりつけの精神科に行くも予約無しのため順番がガンガン後回しになる。どすっぴん学校Tシャツジャージなのが痛くて車に逃げ込んで順番を待つ。

LINEで母に順番が来たことを知らされるも、車に上手く鍵がかけられず手間取り、病室に入った頃には母の説明が済んでいた。原因のODについて切り出すことは出来ず、採血を4本と検尿をして帰らされる。

 

 外出で落ち着いていた手足のムズムズ感が家に帰ると蘇ってしまう。結局昼の薬の時間まで近所を延々と歩く。母がもう一度病院に電話をしてくれムズムズ止めを処方してもらうことになり、一旦家に帰って昼の薬を飲んだあとまた病院に行った。

 

 ムズムズ止めをもらい飲んでからはだいぶ良くなった。ずっと噛み締め続けた顎と歯が痛くて固形物が難しく、暫く雑炊ややわらかいうどん等で食いつなぎ、結局金曜まで学校は行けなかったが金曜夕方のバイトには4時間きっちり出る。土曜は頭痛と吐き気で早退したが、日曜はしっかり8時間働いた。

 空虚な夜にアニメを見て笑って、Twitterを無視して思う存分漫画をよんだりゲームをしたりして、推しになんの遠慮もなく黄色い悲鳴をあげて、なんだ私元気だな、もう大丈夫だなと思う。全てを失ったみたいに被害者ヅラして蹲るのはクソだなと理解する。

 

まぁ、賭けは成功し生還した。もう二度とカフェインによる自殺は計らないだろう。頭が狂いそうなあの時間は二度と過ごしたくない。あの時間でどうにか、私の弱い卑しい心は死んでくれたものと思う。また静かに待っていたいと思う。もう二度と彼女が帰ってこないのは分かっているけど、完全に恋心が消え去るまでずっと私は1年前のように待ち続けるしかできないだろう。それでも、友達でいようと言ってくれた彼女の願いが叶えられればそれでいい。私はきっとそれで幸せだ。